イギリス暮らしもそうとう長く、たいていのことでは驚かなくなっています。
イギリスにきた当初は、電気工事のおじさんが約束の日時の3日後にきた時は本当に信じられなかったですし、電車がなかなか発車せず、おかしいなと思っていたら「運転手がまだ来ていないので出発が遅れます」というアナウンスが流れた時は思わず「えー?」と声をあげてしまいました。
住んでみるとそんなことは日常茶飯事で、徐々に慣れていき、もう何事にも驚かなくなりました。
それは日本とイギリスの違いであると、自分の中で消化できるようになっていったのです。
しかし、前回投稿した、使わないように檻で囲んである中に入って、運動をする、とかはやっぱり気になります。
そういう人がたまにいる、というレベルではなく、あの2m以上ある柵をどうやって乗り越えるのかわかりませんが、みんなで入ってわいわいやっちゃってる姿と、「医療崩壊が起きるから、家にいてください」と必死で訴えかけるボリス首相の温度差がスゴイ。

きっと日本だったら、こんな柵なんか作らなくても、コロナですから今は使わないでくださいね、という注意書きひとつでほとんどの人が従うと思いますが、ちょっとやそっとじゃ飛び越えられない囲いを作っても、イギリス人は従わない。
大好きなイギリスの、ちょっと尊敬できない部分です。
話は変わって、昨日のことです。
私の借りている部屋は、半年に1度、不動産屋による立ち入り調査があります。
その時期がそろそろで、今回はコロナだからやらないのかなと思ったら、日にちを指定してくださいというメールが来た。
いやいや、今イギリスは国をあげてのロックダウン中で、レストランもデパートも閉鎖させられてるのに、立ち入り調査、いま必要?
しかも私の職業はレストランのシェフなので、万が一それで私が感染したら、しらないうちにお客さんにうつしてしまうリスクがあり、大変なことです。
で、不動産にメールを返して、今この時期だから、ZoomかSkypeを使って、リモートでやってくれないかと頼みました。
私の仕事がシェフであり、お客さんを感染させるリスクも避けたいし、と。
そしたら、メールが帰ってきて、だめです!とぴしゃり。
なんだよ、このヤロー!と心が反発したのはいうまでもありません。
メールによれば、きちんと立ち入り調査をしたという証明とレポートを大家に提出しなければならないので、立入検査をします、と。
調査員は政府のガイドラインにしたがって防具をつけています。もし安全でないと思うなら外に出ていればいいでしょう。
だ、そうです。まあ、たいした理由は書いてない。
まあ、普通に信用できないですね。
ウイルスがプラスチックの表面で最大7日間生き続けるとか、この人はたぶんそういうことを知らないでしょう。
どんな人がくるかわかりませんし、どんな乗り物に乗ってここまできて、部屋の中になにを残していくのかもかわかりません。
ということで、このメールはできるだけ長く無視し続け、その後何が起こるか見届けたいと思います。
自己隔離期間を守らずに飲み会に出席し、イギリスの変異種を持ち込んだとして報道された人は、日本人でなくイギリス人で、ロイター社の日本支社に働いていた人だそうです。
12月24日に日本に到着し、14日間の自己隔離を無視して、翌日の25日に東京の赤坂にあるの英国式パブで10人参加した飲み会に参加、飲み会に参加していた一人と、自分の彼女に感染させたあと、27日に発病。
この報道は「イギリスに滞在履歴のある30代の男性」と報道されていたので、日本人だと思っていて、ちょっと違和感があったのですが、イギリス人だと聞いたら、あ、そういうことか、と妙に納得。
どんなに厳しくしても半分の人はそんなに一生懸命守らないので、自主的に隔離してね、って呼びかけるぐらいじゃ、イギリス人が守るわけがない。
コロナで、報道、対策、助成金もろもろ、すごくしっかりやっているイギリス政府と、中途半端にしかルールを守らないイギリス人。
マスクひとつですぐ炎上する日本と、忖度や企業との癒着でぐだぐだの日本政府。
トップがしっかりしているから国民が緩むのか、国民がルールを守から上がサボるのかわかりませんが、どっちもどっちだなあ、と思ったできごとでした。
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