コロナのコールセンターにクレームが殺到している理由

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病院搬送の優先順位はどうやって?

今年の2022年2月16日、さいたま市で10代後半の男性がコロナにかかって死亡してしまったニュース。

新型コロナ感染の10代男性が死亡 基礎疾患なし さいたま

私のところでコロナ直前までワーキングホリデーで働いてくれていたスタッフが、さいたま市の看護師さんで、現在はコロナにかかってしまった自宅療養者の方の健康チェックをするコールセンターで働いているので、事情を聞いてみました。

彼女がいうには、この男性は、若く、既往歴がなく、ワクチン2回摂取済みで、同居者がいて、さらに症状が高熱だけだったので、病院搬送の優先順位が低くなってしまったのでしょう、ということでした。

「かわいそうですね・・・」と。

コールセンターにクレームが殺到する理由

それで、コールセンターで働く彼女、クレームが多くて困っているとのこと。

健康チェックのためにコールセンターから電話をかけると、症状の報告以外のクレームを次々に言われるのだそうです。。

「クレーム言う人なんている??何を言われるの?」

と不思議に思って聞いてみると、

「遅い!!どうなっているんだ!!」系のやつなんだそうです。

検査後にコロナ陽性がわかり、自宅療養を開始すると、コールセンターから電話が行くんだそうですが、健康チェックの電話がかかってくるまでに4-5日かかるので、それが「遅い」のだと。

電話が行くまでの手順として、まず検査した病院が「発生届け」というのを自治体に提出し、自治体が発生届けをもとに保健所や自宅療養者支援センターに健康観察の依頼をするので、どうしても4-5日かかるんです、と。

なるほどなるほど。

まあ、陽性がわかり、病院にも行けない患者さんが苦しいまま4日も5日も待たされれば「遅い!どうなっているんだ!」と怒る気持ちもわかりますよね。

でも本来、彼女の仕事は、熱は出ていないかとか、具合はどうかとか、健康チェックで、容体が悪ければ病院の搬送の手続きをしたりしなければなりません。

ということで「遅い!どうなっているんだ!」と彼女に言われても「知らんがな」って感じなんだそうですが、怒っている患者さんを無下にもできないので、クレームの相手をすることになるのでしょう。

だけどクレーム対応を看護婦さんがしていると、それだけ時間がかかり、他の人の電話をかけるのが遅くなったり、そのせいで1日にできる仕事が少なくなったりします。

クレームは相当なストレスになっているらしいので、看護婦さんがやめる原因になって、新しい人をいれるとトレーニングをしたり、人件費がかさんだり、負の連鎖になりそう。

システムが悪いよね、って思いますが・・・

イギリスの場合、個人とコロナセンターが直結

病院がコロナの届けを自治体に提出して、それをさらに自治体が割り振って、と、間の手間が時間がかかる原因になっていそうですが、イギリスの場合は、コロナセンターと個人が直結しているので「検査する病院」と「割り振る自治体」という間の二つがありません。

イギリスでは、コロナの検査は基本的に個人が自宅でします。オンラインで申し込むか、すぐにキットが送られてくるし、近くのクリニックに行けば、PCRコロナ検査キットが大量に置いてあって、予約なし、名前なしで、QRコードをピッてやるだけで、簡単にもらえます。

検査キット代も、検査費用も、郵送料なども完全無料です。

以前は青空コロナセンターもやってました。

検査キットは、PCRと、簡易キットと2種類あって、簡易キットの方は、自分で検査して10分ほどですぐに陰性か陽性かわかります。精度はPCRの7割程度と言われています。

私も自宅と勤務先に検査キットを常備してあります。

ちょっと喉の調子が悪いとか、スタッフの携帯に政府からコロナ接触の連絡があっとか、なにかあると、すぐに簡易キットで検査をして確認しています。

PCRキットの方は、自宅で検査をして、専用の綿棒に喉や鼻の粘膜をとって、検体を液体の入ったプラスチックの試験官のようなケースに入れて、郵便ポストに入れるか、回収をしてくれる近くのクリニックに持っていきます。

クリニックには回収ボックスがあって、そこにポン、と入れるだけ。の受付すらしません。

郵送する場合は、PCR提出用の箱にすでに宛名のラベルが貼ってあるので(上の写真の一番下のやつ)、箱を閉じて郵便ポストに投函するだけ。

自分の住所や名前を書く必要もなく、1-2日したら専用サイトに行って、オンラインでバーコードの番号を入れると、陰性か陽性かがわかるようになっています。

もしそこで陽性だったら個人がコロナセンターの連絡する、というシステム。

イギリスでは病院で検査して看護婦さんやお医者さんの手を煩わせることもないし、自治体がからむために時間がかかったり、病院が提出を忘れて責任問題になったりということもありまえん。

シンプルで、とくに問題なくできています。

イギリスで生活していると、接客サービスとか、病院のシステムとか、食べ物も、交通機関も、日本に比べて本当に質が低くて、なんでこんなことがちゃんとできないんだろうと感じることが多いです。

でも、ここ一番と言う大事な時には、絶対に間違いない方法が完全な形でとられている感があります。

いざというときには本当に頼りになり、政府と国民の信頼関係も強いです。

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