今日からコロナ規制を撤廃するカッコいいイギリス
イギリスは今日からコロナで生活を縛っていたほとんどの規制がなくなります。
これは2021年3月から段階的に行ってきたもので、本来は6月中旬を目指していた規制撤廃でしたが、1ヶ月延期して今日になったのでした。
↓この段階的な規制撤廃について書いた過去記事
昨日までは、スーパーなどお店に入る時はマスクの着用義務があったり、室内では1-2m、他人との距離をとらなければならなかったり、いろいろあったのですが、マスクしなくてもお店に入れるようになるし、人との距離もとらなくてよくなります。
とはいっても、規制緩和の発表がされたら、1週間後だって言ってるのに即座にマスクをしなくなった人が多くて、アラアラ、って感じ。。。お店も注意しない。
それで炎上もしないし、誰も責めたり、責められたりもしない。
それがイギリスの、暮らしやすいところではあります。
私はちゃんとマスクしますけど。
感染は拡大、でもワクチン効果で死者・重症者が増えない
とはいえ、今イギリスの感染者数は過去最大だった2021年1月に近づく勢いで増えています。
ほら。
だけど死者数はというと、↓こんな感じです。
データはWorld Meterから。
今は微かに増えているのがグラフでも見えますが、ちょっと前までは、感染者数がどんどん増えていって「ホントに規制緩和して大丈夫ですか??」って感じだったのですが、死者の方がまったく増えない時期が何週間か続き、あ、大丈夫なんだな、という確信に変わりました。
イギリス政府、偉い。
ほんと、イギリスはやることやること正しくて、賢くて、感心します。このままずっと住み続けたい。
ワクチン効果を数字でみると?
現在、イギリスのワクチン普及率は世界でもトップクラスで、成人の7割近くが2回のワクチン接種を終えています。
イギリスでもまだワクチンが普及していなかった2021年1月の感染ピークでは、ざっくりではありますが、1日の感染者数が6万人ぐらいで、死者数が1600人ぐらいでした。感染からの致死率が2.7%で、感染者を10000人あたりに置き換えると死者はだいたい270人ぐらいです。
そして今、2021年7月19日の時点では、感染者数が1日だいたい5万人ぐらいで、死者数が50人ぐらい、致死率が約0.1%に激減。1万人あたりにすると10人。今は1月に流行っていたイギリス由来のアルファ株でなく、感染力の強いインド由来のデルタ株っていうのが主流らしいので、この数字よりもワクチン効果は大きいのかもしれません。
現代人、スゴイ。
ちなみに日本では今、ワクチンの普及率が20%(それでも以前に比べたらかなりがんばってますね!)で、1日の感染者数が3900人ぐらい、死者数が20人ぐらい。これだと致死率0.5%、10000人あたり50人です。
ワクチン普及前の1月あたりで、日本は感染者1日7000人、死者がだいたい100人ぐらいなので、致死率1.4%、1万人あたり死者140人。
季節性インフルエンザだと、日本の厚生労働省からのデータで、感染者数が1年間でだいたい1千万人ぐらい、死者数が200人ぐらいだそうです。インフルエンザの場合は致死率がだいたい0.02%で、感染1万人あたりの死者数だと2人。
日本の季節性インフルエンザと、この中で一番致死率の少ないコロナワクチン普及の進んだ現在のイギリスの10000人あたり10人というのを比べても、こんなにワクチンやってるのにそれでも5倍の致死率なので、やっぱり新型コロナは強いんだな、と思います。
忘れちゃいけない、コロナの後遺症トラブル
以前の記事にも書きましたが、新型コロナは後遺症トラブルがあるそうです。重症化すると、10人に2-3人の割合で後遺症が残ると言われています。
その後遺症の症状もいろいろあり、髪の毛がごっそり抜け続けたり、鉛のような倦怠感だったり、味覚や臭覚障害だったり、ネット検索するとたくさんでてきます。
髪をとかすだけですごい量の髪の毛がブラシにごっそりとれている人がたくさんいる。それを見てファーミネーターみたいだと思いました。
これはうちのもずくちゃんにファーミネーターをやってあげたときの写真。動物の抜け毛が多い時の専用ブラシですが、こんなふうになっている。
職場の取引先の日本人男性は、ワクチン普及前、2020年の12月にコロナで重症化し、治るまでに1ヶ月ほどかかり、半年後の今も後遺症の咳が続いているそうです。
もうコロナのウイルスはいなのですが、咳をすると周囲の人が気にするのでとても困っているそう。
お店のスタッフから感染者が出て、震える
とか言っている矢先、2週間ほど前、私のお店でもとうとう感染者がでました。(現在は陰性にもどっています)
まだワクチンを打っていなかった10代のイギリス人の男子で、身長195cmぐらい、スポーツ万能で健康そのものでした。
7月2日の金曜日、咳をしていたので気になり、「咳をしているけど・・・」と声をかけたら、「PCR検査で2回陰性だったからコロナウイルスはいないはず。」と言っていました。
うーん。。。と悩んだのですが、まあ、検査して陰性だったと言うし。。。ということで、そのまま返さずに働いてもらってしまったのです。
そして翌日、彼がコロナ陽性だったという連絡がシフト担当の子から来て、真っ青に。
お客さんが感染したかもしれないし、他のスタッフが感染したかもしれないし、私自身も感染した可能性があるから、しばらくお店の営業はできない。
↓スタッフがコロナ陽性だったという連絡が来て、めちゃくちゃ焦りながらしているLineのやりとり
とにかくイギリス政府はコロナに厳しく、飲食店に対して義理も人情もなしにメチャメチャやるので、もう私はイギリスから追い出されてしまうかもしれないと震え上がりました。
↓イギリス政府がコロナにめっちゃ厳しかったことを書いた記事
一刻も早く自首して今後のアドバイスを仰ごうと、イギリスのコロナダイヤルにや地方自治体に一心不乱に電話したのですが、すぐにはつながらず、とりあえずあきらめて近くの公園にある青空コロナ屋台にPCR検査のキットをもらいに行きました。
感染から陽性までの、コロナの潜伏期間
ここで、気になったのが、コロナの潜伏期間です。
これがググってもこれっていう情報がなかなか出てこなかった。
他のスタッフによると、私は気が付かなかったのですが、コロナ陽性だったスタッフは陽性がわかる1週間前ぐらいから咳をしていたそうです。そのため、1週間の間に頻繁にPCR検査を行ったとのことですが、最初の2回が陰性で、3回目に陽性が出たのだそうです。
検査キットもらってすぐに家に帰ってサンプルをとり、もとの場所に持っていって提出した後、何度かめにコールセンターの電話がつながったのですが、アドバイスはけっこう適当。めっちゃ焦っているのは私だけで、コールセンター側は「ふうん」という感じで緊急性は感じられませんでした。
でもとりあえず指示に従い、お店は臨時休業し、スタッフと私の翌日と5日後の陰性がわかってからお店を再開しました。
ワクチンを打つと、コロナにかかりにくくなる?
陽性だったスタッフが働いた日、ずっと一緒に働き、休み時間もいっしょにご飯を食べたスタッフがいました。
その子は20代中半の日本人の女の子で、ワクチン接種は一度しただけです。
PCRの他に自宅で30分ぐらいでコロナ検査の結果がわかる(その代わり正確性が少し劣る)「簡易テストキット」というのをもらい、家で毎日検査したのだそうですが、ずっと陰性のまま、結局感染はしなかったそうです。
イギリスで猛威を奮っているのは、感染力がとても強いと言われているデルタ株なのですが、案外かからないもので、それが意外でした。
これって、日本国内で感染者が少ないのとなにか関係があるのでしょうか?
あと、最近の話では、ワクチンを打つと重症化しないだけでなくかかりにくくなる、という話もあります。
ワクチン接種をする前だった10代のイギリス人の男の子が感染し、しょっちゅう咳をする中、いっしょに働いていた日本人の私たちも、いっしょに住んでいる彼のイギリス人家族の中からもひとりも感染者が出なかったので、ワクチンを打つとかかりにくくなる、というのもあながち嘘ではないのかな、と思いました。
ということで、私からの本日のコロナレポートは、以上です。👍
コメント