張り紙する隣人

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今の部屋に引っ越してきて2年4ヶ月になります。

前から気になってはいたのですが、ここの建物にはルイーズさんというおばさま(推定60歳)が住んでいて、1ー2ヶ月に一度、入り口に張り紙するのが定例になっています。

張り紙がしょっちゅう貼ってある

こちらがその実際の張り紙。いつもなかなかの長文。

 

これは2021年6月18日版です。

他の人はたぶん、あまり気にしていないと思うのですが、ルイーズさんの張り紙、新しいのが出るとものめずらしく、ついついじっくり読んで内容をチェックしてしまう私。

この時の張り紙には、コロナのロックダウン中で家に引きこもりがちな住人に向けて、自分の好きな音楽のことや、「頑張ろう」的なことが書いてありました。

これだけ見るとちょっと変ですが、いつもの張り紙の内容は、「ドアの外に犬のフンを片付けてください」とか、「建物でマリファナを吸わないでください」とか。

まあまあ、気持ちはわかりますが。。。

みんなが自由奔放に暮らすロンドン。細かいことをイチイチ気にしていたら身がもちません。

だいたいの人は、マリファナの匂いがしても気づかないふり、犬のフンが片付けないであっても、ひどくなければ見逃す、というような感じで暮らしています。

ルイーズさんはなにか気になることがあると必ず張り紙に書くので、「この人はいろんなことで神経すり減らしちゃって、生きづらいだろうなあ」とは思っていました。

私のポストに隣人から、直筆の手紙が

そしてついに、張り紙は張り紙の域を超え、私のポストにルイーズさんから直筆の手紙が届く日が来ます。

それがこちらです。2-3日前の話。

 

よく知らない人にこんな長い手紙をもらったら、普通はぎょっとすると思うのですが。。。

この手紙、自己紹介から始まり、私のことで気になった行動が書いてあり、以前に夜中に廊下を掃除していた理由、どうか自分のことを恐れないでほしいという彼女の願望、そして、Windows10とiPadを私に教えて欲しい、というお願いが書いてありました。

ルイーズさん直筆の手紙

げえぇ・・・

そして最後に、彼女の連絡先。

携帯電話でなく家庭電話です。

実は手紙をもらうまでのちょっとした経緯がありました。10日ほど前の、あの事件です。

深夜0時、2階から流れる大量の水

ある日、深夜0時のちょっと前ぐらい、仕事が終わって家に帰り、建物の外の入り口を入ると、2階の踊り場から私の部屋の入り口がある1階の廊下に、大量の水がジャージャーと流れ落ちていました。

「どしゃぶりと滝の間」ぐらいの、すごい量の水です。

ちょうど、ドリフぐらいの。

雨も降っていないのに。

やばい、どこかで水道管が破裂したのかな??

それとも上の人が水を流しっぱなしのまま寝てしまったのか??

管理会社に連絡しないと。

頭の中でいろんなことを考えながら水の流れている方を見上げてると、階段をあがったあたりに、モップをもったルイーズさんが登場。

初対面でしたが、きっとこの人、張り紙の人だな、とピンと来ました。

沈黙したまま彼女の言葉を待っていると、

「掃除をしているの」とルイーズさんは言います。

こんな夜中に?

こんな大量の水を、ジャージャー流して?

という言葉を、ぐっと飲み込んで次の言葉を待つと、

「すごく汚れていたのよ。だから。」

というルイーズさん。

私は1階に住んでいて2階の様子はわからないので、どんなに汚れていたのかはわかりません。

だけど、こんな真夜中に、洪水のような大水を流して、そんな緊急で掃除をする必要って、本当にあるのか・・?

ルイーズさんは話し出したら止まらなくなったみたいで、早口の英語でいろいろ私に話し続けました。英語に訛りがあるのか、私の頭がよく働いていないのか、内容はよく理解できませんでした。

ただ、話の途中途中で「私はおかしいんじゃないのよ(I’m not mad!)」と、なぜか何度も繰り返します。

そして一通り話しおわると、ルイーズさんは私に「Windows10の使い方と、iPadの使い方を教えてほしい。私はコンピューターに弱いから」と唐突に言いました。

ウインドウズ10とアイパッド。。。?

会話の中でパソコンの話を一切していないのに、いきなりそう言われてめんくらった私は、聞こえないふりをしてはぐらかしました。

しかし、3回目に頼まれた時はさすがにはぐらかしづらくなり、

「オーケー。おやすみなさい」と適当に言って話を終わらせ、逃げるように鍵を開けて自分の部屋に入りました。

そして、その数何日か経って、この手紙がポストに届いたのです。

うーん。

本当にパソコンを教えるだけだったらいいのですが、おそらくパソコンを教えて欲しいというよりは、寂しいから友達がほしいんじゃないかと思います。

困っているなら教えてあげたい、という気持ち30%。

一度始めたらいずれ自分が困ることになりそう、という気持ち70%。

かといって無視するのは心が痛むので、こうやってブログを書いて気を紛らわしている次第です。

隣人を悲しくさせた私の行動

話を手紙に戻しますが、あの手紙の内容には、少しひっかかった部分がありました。

「私の行動で気になったこと」の部分です。

手紙の真ん中あたりに、ルイーズさんはこう書いています。

「私が建物の外いた時、あなたが二重で鍵をかけたことが何度かあって、私は悲しかった

ええっ?

そんなことした覚えはないですが。

なんか、この書き方だと、私が外にルイーズさんがいるのをわかっていて、鍵をかけた上にチェーンロックもした、みたいに聞こえるんですけど、そういう意味なのでしょうか?

まず、うちのドアにはチェーンロックがついていません。

そして、覗き窓がついていないので、外に誰がいるのかはわかりません。

ただ思い当たることはあって、うちのドアはオートロックなのですが、ドアが重くて立て付けがよくないので、ガチャっというまでしっかりドアを押さないと施錠できません。

なので、買い物帰りで荷物が重かったりして、ドアに注意が行っていないと、うっかり開けっ放しになってしまうことがよくあります。

ドアが一見、ちゃんと閉まっているように見えて、よく見るとドアと枠がぴったりはまってなくて、鍵もかかっていない、みたいな。

この手紙をもらう前日にも同じことがあって、部屋の中からドアを見たらちゃんと閉まってなかったので、ぎゅっと押して鍵を閉めた、ということがありました。

そのことを言っているのかな?

その時にたまたま、ルイーズさんがうちの扉の外にいたんでしょうか?

何回か、とまるで私が繰り返しやってるように書いてあるけど、そんなにしょっちゅううちのドアの外にルイーズさん、いますかね?

それとも一回だけだと弱いから複数あったことに盛っちゃってるのか?

まあ、勘違いだとは思うのですが。

まあ、それに対していちいち「違います」と釈明するとまたややこしいことになりそうなので、ここはやっぱり完全放置プレイがいいかなと思ってます。

申し訳ないとは思うけど・・・

ということで、ルイーズさん、寂しいのでしょうけど、私は何もしてあげられません。

ごめんなさい。

あ、ブログに書いてないで本人に言えば。。。っていう意見もありますでしょうか・・・

そうですね。ごもっともです・・・😓

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