ロンドンの賃貸事情、イギリス人と住むか、日本人と住むか

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ロンドンの賃貸事情、基本的にはこんな感じ

ロンドンでは、日本のようにワンルームの部屋を借りて一人暮らしをすることができません。

そういう物件がほぼないのと、あっても難ありで、家賃が高すぎる。

日本のワンルームに匹敵するものとして「スタジオ」という物件がありますが、家賃高めの上に住みにくい条件の場合が多いです。

たとえば、家賃は10万円、なのに物件が生活に不便な場所にあり、部屋は古く汚れていて、洗濯機は置けないからコインランドリーとか。そういうのが普通です。

ということで、一人暮らしの場合は、ふつうハウスシェアとか、フラットシェアという形で、他の人といっしょに暮らすのが一般的です。

フラットというのは、玄関を入ると同じ階にいくつか部屋があるタイプで、ハウスというのは、玄関が一階にあり、上の階も同じ家の中になっているタイプの物件のことです。

シェアハウスやシェアフラットは、部屋だけが自分の部屋で、トイレとキッチンとバスルームが共用、そこに光熱費込とか、電気代だけ別とかになっていて、同じ家の中に大家さんがいっしょに住んでいる場合もあります。

こういう物件で、ロンドンのZone2(ゾーン・ツー)というエリアで、そこそこいい条件の部屋だったら標準的な家賃が£600ー£700ぐらい。

Zone2というのは、ロンドン中心部をZone1と呼び、そのひとまわり外側のエリアのことです。

日本円だとイギリス通貨の1ポンド150円で計算して(2021年2月現在)9万円から10万500円ぐらいなので、東京の相場よりかなり高くこの家賃を払ってもロンドンでは一人暮らしができない、という住まいの条件の悪さがわかると思います。

ちなみにイギリスの最低賃金は、年齢によって差があり、2021年2月現在、18歳未満が£4.55(約682円)、18-20才が£6.45(約970円)、21-24才が£8.20(約1230円)、25歳以上が£8.75(約1300円)となっています。

私の場合は、2017年の6月ごろまではパートナーと二人でワンベッドルームという部屋に住んでいました。

ワンベッドルームというのは、日本で言えば2部屋の物件になります。

彼と別れることになったので、部屋を探してシェアフラットに引っ越しました。

自分がこの時に住んだ部屋の下見をしているアメブロの記事→ ロンドン汚部屋選手権

イギリス人とフラットシェアした話

ちなみにこの物件の家賃は少し高めで、£870(約13万円)でした。

日本に比べたら、ものすごく高い値段ですが、べつに高級物件というわけではなく、物価の高いロンドンでは、相場よりもちょっとだけ高いぐらいの、社会人の一人暮らし用の一般的な部屋、ぐらいです。

たぶん、普通だったら£700代のお部屋だと思うのですが、値段が高いのは、大家さんが管理しているのではなく、賃貸エージェントの物件だから。

賃貸エージェントの物件というのは、少し値段が高い代わりに、故障の場合の修理がわりと迅速だったり、毎週クリーニングが入ったり、大家さんと顔を合わせなくて済むため干渉されることがなくて、大家さんとの対人トラブルが起こらない、といったメリットがあります。

でもアメブロの記事に書いた通り、ロンドンの人、まあ、みんな部屋が汚い。

個人のお部屋が散らかってる分には何も迷惑はかからないですが、キッチンとか、トイレとか、生活感は共有部分にもかかってくるので、きれいに暮らしたい私には次から次へとストレスがかかりました。

たとえば、買い物してきたものを冷蔵庫に入れたら、スーパーの袋を広げたままそこにおきっぱなしにする。

4人のシェアだったのですが、それがたぶん、私以外の人全員がそうするのです。

私はそれを見つけるとぴっちりたたんで、ティッシュの空き箱に揃えて入れてました。

あとは、朝ご飯のシリアルを食べて、食器を置いたまま出かけていく。

夏場だと1日でコバエが沸いて、自分の部屋に入ってくるので、私は虫が沸くのがイヤで、他人のお皿でも洗ってなかったらソッコーで洗って乾かしてました。

そうやって私がやるので、他の人も基本的にはお皿をすぐに洗ってくれてはいたのですが、そんな奴がいるとめんどくさい、と思う人もいると思います。

でも私が袋を片付けず、食器を洗わなかったら、たぶんあのキッチンはどんどん汚れやゴミが溜まって、猛スピードでゴミ屋敷のようになってしまう。

こんな時、相手が彼氏や家族だったら「ちゃんとキレイに使ってよ」とかちょっと文句言うこともできますが、他人だとそんなに細かくできないので、黙ってやってました。

あのフラットはクリーニングのおばちゃんが週1で来ていて、トイレ、キッチン、バスルームの共有エリアを清掃することになっているのですが、まあ、サボりがひどかった。

入ってきて5分もしないうちに清掃表に時間を記入して帰ってしまって、ほんとに掃除してるのかどうか疑問でした。

あと、冷蔵庫も共有で、腐ったものがいつまでも中にあったり、私が冷蔵庫に入れておいたものが食べられたり飲まれたり。特に日本からいらっしゃった酒蔵の社長さんからいただいた日本酒を、隣の部屋のアル中男子に勝手に飲まれてしまったのはショックでした。

アル中男子は、聞いていないのに飲んだことを自首してきて、代わりに好きなワインを買ってあげるよ、と言ってくれたんですが。。。価値が違うんだよ、価値が!!!と思った私は丁重にお断りし、その代償として彼に対する恨みが残りました。

あとは、キッチンに収納があるのですが、私が大事にしているフライパンや鍋をそこに置いとくと、勝手にあさられ、使われ、洗わないまま放置されるので、キッチン用品はキッチンの収納に置くのをやめて、自分の部屋に置くようになりました。

そうすると、部屋にフライパンがあったり鍋があったりするので、せっかくのお部屋が雑然と見えます。

そして、最後のトドメは、新しい女の子が入ってきたら、その月から毎月毎月、トイレが詰まって使えなくなった。

たぶん、生理用品をトイレに流していたんじゃないかと思いますが、それを、11月から2月まで、毎月毎月。一回詰まったら懲りてやめればいいのに、どういう訳かやめないんですよ。

そうして月に一回、数日から1週間トイレが使えない日が続くので、私はトイレに行きたくなると、徒歩7-8分のところにある24時間のマクドナルドに行ったり、仕事に行くまで鬼がまんしたりしていたので、体がそれに耐えられなくなり、ひどい膀胱炎になってしまいました。

膀胱炎というのは、トイレに行きたくなってトイレに座っても排出できないので、めちゃくちゃトイレに行きたい状況が5時間も10時間も続く病気です。

その膀胱炎が、トイレが壊れなくなってからも半年ぐらい治らず、もう、毎日それに悩まされ、膀胱炎の症状を辛く感じるたびにトイレを詰まらせた彼女を恨むようになり、そこに住むのがイヤになって、それから数ヶ月後に引っ越すことに。

退去の時にまたちょっとイヤなことがあったのですが、エージェントの賃貸物件は、退去時に問答無用でクリーニング代を徴収されることが多いです。

それで、あの物件では退去した時に確か3-4万円ぐらいクリーニング代が敷金から引かれて返ってきたのですが、私はエージェントがハウスクリーニングをやってないと思うので、やってないクリーニング代4万円をとられるのはとにかく気に入らなかったです。

なぜクリーニングをしていないと思ったかというと、私の退去した翌朝には次の人が入ることが決まっていて、私はその部屋に退去期限の0時近くまでいたので、プロのハウスクリーニングが入る時間はなかったと思うからです。

あと、あの物件は2-3ヶ月の短期で借りる人が多かったので、入れ替わりを何度も見てきたけど、ハウスクリーニングが入ったのを見たことがない。

だけど、やってないという証拠はない。くぅ〜!悔しい。。。

まあ、それはさておき、私もうイギリス人とのシェアは無理だな、となったのですが、じゃあ次どうしよう、と思った時に、ハウスをまるまる1つ借りて、日本人を募集して住む、という手を考えつきました。

自分で募集した日本人とハウスシェアした話

ということで、イギリス人とのフラットシェアに挫折した私は、賃貸サイトでみつけた2階建ての「ハウス」に引っ越すことにしました。

そのハウスは、1階に広めのキッチンとリビング、2階にシャワールームとベッドルームが3つある、3ベッドルームというタイプのおうちで、ひとつの部屋あたり£650で4人の入居者を募集していました。

その大家さんに連絡し、私が部屋を全部借りて、まとめて家賃を払うことで合意し、MixBというイギリスに住んでいる日本人向けのWeb掲示板で住む人を募集しました。

これで、マナーが良くてお部屋や共有部分をキレイに使ってくれる日本人と、楽しく暮らしていけるかな、と思いました。

この考えは一時うまくいったように見えて、ある程度いい人が集まって、おうちも広くて住みごごちがよかったのですが、この幸せも長くは続きませんでした。

まず、この部屋は大家さんが直接管理している物件だったので、以前のエージェント物件と違って、トラブルがあったときに、すぐに対処してもらえなかった。

ロンドンの物件でよく聞く話ですが、何かが壊れても、大家さんは修理するのにお金もかかるし、自分が困っているわけではないので、対処が遅い。

なので、例えばどこかのお部屋で水漏れが起こり、私が大家さんに連絡しても修理してもらえない、でも水漏れが起こっている部屋の住人は困っている。

そして私は連絡しても動いてくれない大家さんと、トラブルで困っている住人との板挟みになりました。

修理の遅れは1ヶ月、2ヶ月と続き、しかも待っている間に2つ目、3つ目、4つ目とカビや騒音、洗濯機の故障、湯沸かし器の故障などのトラブルが起こっていきます。

3ヶ月後、それ以上待っていても何もしてくれそうにないので、メールで「これ以上修理しない期間が長引くなら次の家賃を払いませんよ」と連絡しました。

それでも返答がないので、本当に家賃を止めた。

家賃を払わないなんて、本当はやりたくないんです。そんな暴力みたいな手段を使わず、私は穏やかに生活したい。だけどそれ意外に、問題を解決する手段がない。

案の定、大家さんは家賃を止めるとすぐに修理を始めてくれました。

大家さん、お金に困っていたみたいで、家賃をとめたらめちゃくちゃ焦っていて、「お願い、お願い、お願いだから払ってくれ!!!」というすごい熱量のメールが来て、かわいそうだからすぐに払ったんですが、大家さんがお金に困っていたため、後で書きますが、退去の時にもう一度トラブルが起こりました。

あと、シェアハウスで困ったことといえば、用意したものを大事に使ってもらえないこと。

例えば、自分の私物で前から持っていたダイソンのハンドクリーナーがあったのですが、それが消えてなくなってしまいました。

どういうわけか鍋もなくなった。

ハンドクリーナーでない普通の掃除機は、フラットシェアに引っ越した時に、3万円ぐらいするフランス製の高級掃除機を持っていました。

高級掃除機を買ったのには理由があって、その数年前に買ったイギリス製のそこそこ高い掃除機の吸い込みが悪く、お掃除するたびに「吸わないなぁ。。。吸わないなぁ。。。」とストレスだったため、数週間迷った末に、やっぱりちゃんと吸う掃除機は自分には必要なものだと、思い切って3万円出して買ったものでした。

大きなハウスに引っ越したあと、その掃除機をみんなが使える公共の場所に置いておいたのですが、ふとみたら部屋を借りていた日本人の女の子がその掃除機をスリッパで踏んづけて使っていて、びっくり。

その子は掃除機を足で踏んで固定し、手でガガガガーとめちゃ荒っぽくコードを手でひっぱり出していたのですが、それを見た時、直感的に’「壊れる!」と思いました。

彼女にしてみれば、別に悪気はなく、それが普通の使い方だったのだと思います。

でもショックだった私はその日のうちに安い掃除機を買ってきて、高級掃除機は自分の部屋に置くことにしました。そしてそれをする自分が意地悪で性格が悪い人のように思えて、なーんかもやもやした罪悪感が残る。。。

その他にも、常識がないようなゴミの捨て方、みんなが異常じゃないかというシャワーの長さ、電気の無駄遣いによる数万円の電気代の請求などなど、住んでいるほとんど全員がよいマナー人でも、一人が何かやらかすとそれが問題になるし、他の人からその人が問題視され、確執が起こるめんどくささ。

単に住人同士の性格が合わないとか、隣人の大声での怒鳴り合いが続いたりとか、誰も悪くなくても問題は起こります。

いろんな原因で起こるひとつひとつの問題を完全にストップさせることはできないし、それがエンドレスで起こっていくように感じるので、やっぱり家族以外のたくさんの人たちと住みながら、自分が責任をとる立場に立つは大変、と感じるようになり、夢のシェアハウスも1年ほどで解散することに。

先に書いた大家さんがお金が困っていたために起こったもう一つのトラブルですが、退去する時にデポジット(敷金)がなかなか返ってこなかったことです。

これも、ロンドンではよく聞く話です。

デポジットは大家さんが使い込まないように、受け取ったらデポジット会社に入金することが法律で定められています。

退去後、デポジットを返却するために、大家さんがデポジット会社からお金を引き出すと、大家さんと私の両方に連絡がくるシステムになっています。

しかしこの物件では、デポジット会社から私の方に「引き出されました」という連絡が来たのに、敷金として支払った30万円以上のお金が、待てど暮らせど私のところには返金されませんでした。

たぶん、大家さん、デポジットを下ろしてから手をつけちゃって、返せなくなったのだと思います。

数週間待っても返ってこないので、「返してください」とちょっとキツめのメールを書いたら「これからいくら差し引くか計算します」的なメールが来ました。

そこで私は激怒!!!(本当は、激怒したふり)

だいたい、あの家は、かなり埃っぽくてお手入れが行き届いてなかったので、入居した時にめちゃくちゃ掃除をしたり、ワックスがけをしたりしてピカピカにしたのです。そこから1年しか住んでいないので、入る時より出るときの方がキレイだったはず!

そして退去日、大家さんはカピカに掃除したおうちの中を見回って、キレイだったことに感心し「なにも問題ない」と言ったのです。

それをいまさら、ナンクセつけられてお金取られるのは納得がいきません。

ということで、メールにそのことを書いた上で、以下のような激怒メールを送りました。

もし今から24時間以内にデポジットを返さなかったら、賃貸サイトのあなたのページにこの大家さんはデポジット返してくれないってコメント書くよ!住んでる人にも凸撃して、デポジット返してもらえないから気をつけるように注意喚起するよ!そしてデポジット会社にも、お金を引き出したくせにテナントには返金しない悪い大家さんだってチクるよ!

そしたら数時間後、「ハイ、振り込んだよー」って連絡が来て、やっとこさ全額返ってきました。

退去の日から2ヶ月後のことです。あー長かった!

個人の大家さんは、家賃が安めなのはいいんですが、修理やデポジット問題でトラブることが多いです。

もちろんいい大家さんもいて、以前にいい大家さんに当たった時はめちゃくちゃラッキーでしたが、「良い大家さん」はどちらかというと少数派だし、入った時にいい大家さんでも出る時に激変したって言う話も時々耳にします。

ほんと、こればっかりは運なので難しいです。

結局、今はこうやって幸せに暮らしている

とうことで、私はシェアは諦めて、今はワンベッドルームに一人暮らしをしています。

家賃が高いことだけがデメリットで、それ以外は100%なので、もうここで折り合いをつけるしかありません。

あとは、快適なこの部屋で暮らし続けるために、がんばって仕事をするのです。

でも、いろんなフラットシェア、ハウスシェアなどでたくさんのトラブルを体験したからこそ、今の部屋の家賃の高さとそれに対する見返りが妥当だと感じられるし、家賃を多めに払っているおかげで毎日トラブルがなくて最高!と思えるので、シェア時代のトラブル体験はいい心の糧になっています。

ということで、おしまいです!😊

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