重症化しにくいはずのオミクロンでロンドンの病院がヒッパクする理由

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「ミッキーさん、お久しぶり!」

昨日、ロンドンにある国立の巨大病院、セントジョージホスピタルで働くミッキーさん(40代ぐらいの、男性の看護師さん)が、久しぶりに来店されました。

「オミクロンは大丈夫ですか?」

「いやー、もう、大変!!!」

「?!」

オミクロン株は感染力はめちゃくちゃすごいけれども、デルタ株よりも重症化はしにくい、と聞いていたので、入院患者も少ないはず。

「大丈夫だよ〜」という言葉が返ってくるかと思いきや「大変!」と言われてドキッとしました。

とりあえず、ミッキーさんの次の言葉を待つ私。

「あのね、前のデルタ株よりは患者さんの症状は軽いからそれはいいんだけど、感染力がめっちゃ強いから、お医者さんや看護婦さんがみんなコロナにかかっちゃうの。

それで、感染すると仕事を休まないといけないから、医療現場の人手不足がひどくて、僕たちかかってない人がめちゃくちゃ働かないと、追いつかないの!今日も朝7時から夜の7時まで休憩なしで働き詰めで、疲れたよ〜!!!ワハハ!」

なるほどなるほど、そういうことか。

「どうもありがとう」

お礼の気持ちがこぼれました。

セントジョージ病院は、敷地内にバス停がいくつもある、イギリスでも屈指の巨大な国立病院で、施設もシステムもきちんとしています。

衛生管理もしっかりしているはずですし、ましてやお医者さんや看護婦さんは、自身がかからないすべを熟知したスペシャリストのはず。

それでも次々にかかっている、と聞いて、オミクロンの感染力の強さを改めて思い知らされました。

イギリスでは2021年の年末から22年の年始にかけて、1日の感染者数が1日20万人に迫る日が何日も続き、1月4日には21万人以上が感染しました。

昨日の2022年1月12日の新規感染者数は13万人で、1月4日をピークに減ってきてはいますが、時間差で死者数も増えてきています。

2021年の夏の終わり年末まではイギリスの1日の死者数が100人から200人の間だったものが、昨日、2022年1月12日の死者数は398人と倍増しています。

時間差を考えると、これからもっと増えるでしょう。

イギリス政府の発表によると、重症化する人は、ワクチン未接種の方の割合が格段に多いのだそうです。

またオミクロン株は重症化にくいと言われていますが、イギリスではオミクロン株で亡くなった方が多数いらっしゃいます。

私の職場のスタッフ(22歳男性、ワクチン3回接種済み)も、コロナにかかりましたが、症状は体がだるいぐらいで軽かったようです。

3回目のブースター接種から3週間後のことだったそうです。

ということで、ニュースになっていないところで有名な病院が大変なことになっていた、ということを知りました。

セントジョージ病院でそんな状態なら、きっと他の病院でも同じことが起こっているに違いありません。

イギリスではものすごい広告費をかけて、街中でもオンラインでも、いたるところに「医療スタッフありがとう!」とか、「医療スタッフに拍手を!」というような広告を出しています。

今までそれをみても「また出してる」ぐらいに思って素通りしていましたが、自分の知っている人から自分の耳で状況を聞いたとき、ああこのことだったのかと、初めて心に刺さったのでした。

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