ジャンジャンもらえるイギリスの助成金
コロナ騒動が始まって以来、イギリスの助成金は、すぐに簡単にもらえていいことづくし、と喜んでいました。
私はロンドンで小さな飲食店を経営しています。
イギリス首相ボリスジョンソンにより、コロナによる飲食店の営業停止声明が出たのが3月21日の午後。
営業停止は、その日のうちの出来る限り早い時間からやりなさい、との大変急な話で、うちの和食店もその日早めにお店を閉店し、次の日から営業停止しています。
5月30日現在の今も停止中です。
ただ日本と違って同時に助成金の話も発表になり、金額などもはっきりしていたので、そんなに不安はありませんでした。
新型コロナウィルスによって打撃を受けた中小のビジネスに支払われる助成金は、ビジネスの規模により、£10,000か£25,000の2パターンで、日本円で言うと、2020年5月のレートでだいたい130万円か、330万円か、というところです。
ロンドンでお店を持って飲食店をしていれば、よほど小さくて家賃のかからないお店でなければ、330万円の方が支給されるはずです。
さてさて、私のお店の助成金は、早めに申請を済ませ、首相の声明からぴったり1ヶ月後の4月21日に£25,000が振り込まれました。
そのあと2月28日時点で在籍していた従業員5人分の助成金、お給料の80%というのも申請から数日後に振り込まれました。
つまりコロナにより働けなくなってしまったほとんどのイギリスの飲食店の従業員は働かずに家で待機したまま、今までのお給料の80%が毎月もらえます。
これは現時点では6月末までで政府が打ち切りにするそうです。
そしてビジネスレートという、イギリスの店舗にかかる固定資産税のようなものが、1年間免除になりました。
私のお店のビジネスレートは年間100万円ぐらいを、月々だいたい10万近くずつ支払っていたのですが、それがこの3月からストップしています。
この他、それでもお金が足りない場合は、ビジネス口座のある一般銀行に融資を申し込めば、1年間無利子でお金が借りられ、もし返せなかった場合は、国がその80%を保証してくれます。
これもイギリス政府が、ちゃんとした理由がなく銀行が融資を拒否してはいけない、と誰でも読める政府のウェブサイトに掲載しています。
まあいっぱいもらえるんだな、政府も大変だなあ、と、これで終わりかと思ったら、2ー3週間ぐらい前に、政府から私のGmailにメールが来て「あなた、個人事業主でしょ。個人事業主に助成金払うから、オンライン会議に参加して」のような連絡が来ました。
え?また助成金??
なんだかよくわからないまま、メールに書いてあった数日後の一番早いオンライン会議の日時を指定すると、前日に1回、会議開始の1時間前に1回、メールでリマインダーが来て、「もうすぐオンライン会議始まるよ!ちゃんと参加してね!」と言われます。
オンライン会議は、聞くだけ、説明をうけるだけのもので、英語なのでよくわからない部分も多かったのですが、とりあえずこうやるのかな?と説明されたやり方にしたがって政府のサイトから申し込みをすると、「あなたは助成金をうける基準を満たしています!」という「ラッキーメッセージ」が出て、私の場合は£1788もらえることがわかった。
日本円にして23万円ぐらいです。
次から次へとお金がもらえるので、なんか、イギリス政府が外国人の私にまでこんなにしてくれるんだったら、頑張って経済回さなきゃいけないな、という気持ちになり、レストラン営業時には週5日だったのを、お持ち帰りに特化し、オンラインで翌日のオーダーをとれるシステムを作り、週6日、1日お休みを減らして懸命に働いています。
微力ながら少しでもイギリス政府のお役に立とうと。
それでもレストランを営業している時に比べれば、売り上げは多分30%とかそのぐらいしかないと思いますが、従業員もほとんどおやすみしていて、忙しくない時はほぼ一人で完結しているのと、助成金も入っているので、全く苦しくはありません。
あーよかったよかった、こんな仕事がいつまでも続けばいいのに。
と、思ったのもつかぬま。
この後、
イギリス政府の鬼回収劇が始まるから気を付けろ!
という声が入ってきました。
同じく自営業をしている冷蔵庫修理のお兄さんからの情報です。
このお金はどこから出ていると思う?みんなの税金からだ。
コロナが終わったら政府が回収に走るに決まっているだろう。
と。
ごもっともな意見です。
ちょっとそれを聞いて冷や汗が出ました。
ですよね。。。
そういえば数日前に知人から入ってきたこの話。
彼女はイギリス永住者ですが、2月に日本に帰ってからコロナ騒動で予定通りにイギリスに帰れなくなり、もう3ヶ月も日本の実家で引きこもりだそうです。
彼女が言うには、イギリスに戻りたいけど、6月8日からイギリスでも「水際対策」が始まるようで、現在日本が行なっているように、イギリスに入国した人たちに、その人たちをまず、7日間か14日間だか忘れましたが、自己隔離する約束をさせるんだそうです。
隔離場所を自分で決めてもらい、空港で指定の用紙に記入して提出。政府が抜き打ち検査をして、その場所にいなければ£1000の高額罰金をとるのだとか。だいたい15万円ぐらいです。
そんなの今さらやっても、なんでもっと早くやらないんだ、と言う声もあるそうです。
いやいやいやいや。
これは多分コロナにこじつけて外国人からお金をとって、コロナによる助成金で使い倒したイギリスのお金を埋め合わせる作戦なんじゃないかと思います。
これだけ大盤振る舞いに助成金をばらまいたイギリス。
回収する作戦を考えていないわけがなく、国内外からちゃんとお金を集めるための、私たちの知らない方法が、スペシャルプロジェクトチームを作って数え切れないほど模索されていることでしょう。
恐ろしい。。。
大回収作戦に引っかからないように、おとなしくしていよう。
もちろん国内からも集めるはずですが、イギリスで失ったお金はイギリスで回収するよりも、国の外から集めるのがいいはずです。
そうすると、カジノか?
大富豪をいっぱい招いて楽しく遊んでもらう大作戦、絶対に考えているはずです。
航空券か?
ヒースローの空港使用量を爆上げして、巨額のサーチャージをとるのか?
ビザか?
ビザの大作戦やりそうですね。
ビザはこの20年、永住にしろ労働にしろ学生ビザにしろ、とても厳しくなってきましたから、それを緩くする代わりにいっぱいお金出させるとか。。。
とにかく、日本からイギリスにいらっしゃる方は、イギリスが助成金でものすごいお金を使っていて、これから鬼回収を始めるということを、よく覚えておくように。
なにもないといいですが、グッドラックですね。
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